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zouni  お年玉の由来と
御歳神さまについて
mochi

  

私たちが正月に祭り親しんでいる年神様(としがみさま)は、御歳神社の御祭神の御歳神、相殿の大年神、そして若年神といわれています。

元来、鏡餅は御歳神へのお供え物であり、このおさがりのお餅には御歳神の魂がこめられており、これを「おとしだま」と呼んでいたものが今の「お年玉」になったということです。

御歳神の「トシ」とは、実は、「稲や稲の実り」を意味する語なのです。そして、稲の実りのサイクルを一年とすることから、「トシ」は「年・歳」として一年を表す語になったのです。ですので、御歳神は稲の神さまであると同時に、「年・歳」を回す神様としての神格もお持ちなのです。

農事の初めの五穀豊穣を祈る「祈年祭」で、御歳神さまは、第一の祭神として宮中でも最初に名を読み上げられます。五穀豊穣の神であると同時に、時を動かす神様でもあるのです。

このあたりについて、國學院大學助教授で、古宮神社の宮司でもいらっしゃる 茂木貞純先生の著者を先生のご厚意により許可を得て掲載させて頂きます。下記をぜひお読みください。

年が変わる正月はもちろん、なにか、新しく事を始める時にはどうぞ御歳神さまへご参拝ください。きっと、うまく事を動かしてくださいますよ。


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        「日本語と神道」-日本語を遡れば神道がわかる
                              茂木貞純著 講談社 より

第一章 日常語にひそむ神道 「『お年玉』の意味するもの」p18

子供のころはだれでも、お年玉をもらうことが何よりうれしいものである。晴着を着て、お正月特有の遊びをするのも楽しいが、お年玉にまさるものはない。小さいころは、お年玉とは小遣いのコインのことかと思ったりもするが、年を経るに従い、新年の贈答一般に使うことばだとわかってくる。ではなぜ、お正月の贈り物や小遣いだけを「お年玉」というのか。このことを考えてみよう。

前項でも述べたように、正月は歳神さまを迎え、家族そろって祝う神祭りである。この神への供え物は、丸い鏡餅を重ねて供える。正月の三箇日に食べる雑煮にも、関西では丸餅、関東では四角い切り餅の違いはあるものの、餅が欠かせない。

東北では、正月に作る小さな丸餅を「年玉」といい、子供などに与える風習がある。金銭になったのは比較的新しいことだという。元来、「年玉」とは、祭神に供える餅であり、恩頼を得て、無事に一年を過ごすことができるという信仰である。だから歳神の代理者である年長者や一族の長老などからお年玉をいただく習慣となったのである。恩頼とは「神または天皇の霊や御稜威のおかげ、または加護をうやまっていう語」である。祭神からお加護をいただくことの具体的表現がお年玉であったということができよう。祭神の霊力にふれることによって、つつがなく新たな年を過ごすことができると考えたのである。

では歳神とはどんな神なのか。「とし」の語源は、穀物、とくに稲、またはその実りを意味した。このことは、古代日本人が漢字を移入した際に、「稔」に「とし」「みのる」という訓をあてたことからも容易にうなずける。「としご(乞)いのまつり」といえば、春に稲の豊作を祈る祭りのことで、「祈年祭」と書かれる。祈年祭は八世紀初頭、時の政府が定めた法律(『大宝律令』)の中に見える国家祭祀で、春2月に全国の主要な神社に幣帛(神に奉献する絹布など)を供えて、豊作を祈る祭りであり、米は主食であると同時に国家財政の基盤となる税でもあったから、もっとも大切な祭りの1つであった。

だから歳神とは、稲の神、稲の実りをもたらす神ということである。日本の国土では稲は普通一年に一度実るところから、はじめは稲の実りを意味した「とし」が、一年の単位を示すことばへと転じていったと理解できる。「お年玉」も、歳神さまの霊力である稲魂を意味し、その力にふれることによって幸福を得ることができるという信仰に由来するものである。


*今回の掲載に当たり、國學院大學神道文化学部にメールでお願いしました所、茂木先生に早速ご連絡くださいました。そして、先生より、直接お電話頂き、掲載を快諾くださいました。本当にありがとうございました。改めて御礼申し上げます。この本には他にもたくさんの「やまとことば」が平易なことばで解説されています。ぜひお読みくださいね。


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